2013年8月16日金曜日

ようこそ!

Occupy Wall Street からもう2年近く。運動自体はまだ細々と続いているとはいえ、この2年弱の間、バランスを欠いた金融資本主義は幅を利かせ、貧富の差は広がる一方の状況が続いています。
日本のことを考えると、2年前の震災以降、原発と放射能汚染が国民全員の切実な問題となり、さらに、戦後の社会システムのほころびがボロボロと見えるようになってきました。そこへ自民党による憲法改悪(と言ってしまいます)の動きなど、一人一人が状況を良くして行くために立ち上がらないといけない、そんな気持ちを私たちは持つようになってきたのではないでしょうか。実際に脱原発の運動を始め、震災前とは違った雰囲気の市民運動が広がってきているように思います。

オキュパイ当時、それは2011年の秋でしたが、私はちょうど東京からサンフランシスコに引っ越したばかりで、困った事があるとポートランド在住のジローさんに電話で泣きついていました。電話に出たジローさんは、「あ、今、オキュパイに来ていてね。現場見ますか?」ってカメラオンで案内してくれたり、最新のオキュパイなネタを話してくれたりして、その内容の新鮮さ、市民運動の最新形に、遠くながら興奮したのを憶えています。

そんな興奮を、昨今の政治状況を見る中で、フと思い出した!
そういえば、うっかり忘れかけていたけど、オキュパイで得たものって大きいんじゃないか。アメリカの市民運動の歴史は厚く、その積み重ねて来た知恵と行動力を結集してるのだから、そこから学ぶ事は沢山あるはず。そう思った私はジローさんと一緒に、このインタビューシリーズを立ち上げることにしました。

ジローさんは、紛争解決ファシリテーター。トラブルの平和的解決をサポートするスペシャリストです。このインタビューシリーズは、そんな彼から見たポートランドのオキュパイ運動です。非常にパーソナルでローカルな話ではありますが、だからこそ、新しい市民運動の可能性、具体的な行動や思考のためのツールが見えてくれば、と思っています。
単に読み物としても面白い、はず。これを目にしたあなたが楽しんでくれたら、また、身近なこと、社会的なこと、いろいろなレベルで考えるヒントがあるな、と思ってくれたら嬉しいです。


2013年8月 千種あや



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